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ABOUT

「原爆ドームとヒロシマ」実行委員会について
 

 この実行委員会は2021年、「原爆ドーム世界遺産登録25年」をきっかけに、原爆ドームと深く関わって生きた被爆者の故・吉川清さんと生美さん夫妻のことを伝えていく展示会を開きたいという思いから始まりました。

 

 吉川清さんは、原爆ドームのすぐそばでみやげ物屋を営み、背中に出来たケロイドを見せながら、原爆被害について訴えて来られ、戦後いち早く被爆者の組織作りや証言活動、原爆をテーマにした映画製作にも深く関わってこられました。私たちは吉川生美さんと出会って大変懇意にしていただき、原爆の話を聞いてきました。また、吉川さんとの出会いがきっかけとなり原爆ドームをテーマにした絵や模型作品を作り続けている恩田トシオさんとも知己を得て応援したいという思いから知人の皆さんにお声がけし、展示会を開くための実行員会をつくり、2021年8月に企画展「いま、ここにあるヒロシマ ~世界遺産登録25年 原爆ドームとともに~」を実施しました。

 

 準備を進めていく中で、新型コロナウイルスの影響で被爆体験の伝承やボランティア活動が滞っている現状もあり「これまで培ってきたスキルを維持しながら、自分たちに出来ることを少しずつ模索し、平和への歩みを止めることなく、ささやかな楽しみと学びの中に共に生きる喜びを見出していきたい」そんなことも考えるようになりました。

 

 どんな小さな場所でも継承できる場を作りたい…そうした思いから、ドームに関する展示とオンライン配信を合わせて行うことを考えるようになりました。


 会場では「原爆1号の店」を再現し、ささやかな商品販売も行いました。また、吉川夫妻のパネル展示、平和ガイド、影絵紙芝居の展示、講話やコンサートを行い、併せて1日4回のオンライン配信を行いました。7日間の期間中の来館者数226名、国内外からのオンライン配信参加者が630名、スタッフ・出演者合わせて980人の人たちがこの企画展に参加してくださいました。

 

 2022年は伝承やボランティアが徐々に再開されたこともあり、配信ではなく映像作品の上映を通して原爆を伝えていく展示会を企画しました。吉川清さんも広島で撮影される原爆をテーマにした映画製作のサポートを続けてきた一面もありました。

 

 今年はウクライナへの軍事侵攻もあり、そのことも意識した展示を行います。

 このように吉川さんご夫妻の思いを受け継ぎながら、これからもその年、その年ごとに広島から何を発信するのかを考え、「いま、ここにあるヒロシマ」を伝えていく展示会を行っていきたいと考えています。


 

「原爆ドームとヒロシマ」実行委員会  出山ひさ子

写真撮影:長谷川 潤

Copyright © 2022 「原爆ドームとヒロシマ」実行委員会

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