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ミニ企画展示「地点と思考、80年の想いを紡ぐ」ゲストによる解説

更新日:9月7日

2025年8月24日(日)10:30から、美術作家の平野薫さんによるミニ企画展示「地点と思考、80年の想いを紡ぐ」についてご本人による解説が行われました。

平野さんは、洋服の古着などをその糸一本一本に至るまでほどいていき、それを結び直す事で再構築する、非常に繊細な作品を発表しています。

長崎出身の平野さんは、広島市立大学の大学院卒業後、ニューヨークやベルリンなど、海外に住み創作活動をしていたそうです。

ベルリンではちょうど冷戦時にベルリンの壁があったすぐ近くに住んでおり、そのことで東ドイツを意識するようになり、ベルリン芸術大学で2年間聴講生として通っていた時、同時の学生仲間とつながりが生まれ、そこから東ドイツに住んでいた方から古着をもらうようになったそうです。

それぞれの土地で見つけた古着を使うことで、その中に残っている人の気配や、個人と社会のつながり、そして冷戦も含めた歴史までも表現できるのではないかと思ったことがきっかけだと話しました。

その後、他の国の物語より、自分の話をしたほうが良いのではないかと思い立ったことがきっかけで日本に帰国することになります。

戻ってからは物に残る気配や記憶を解放させたいという思いから、日の丸などをほどいたりもしたそうです。

現在では古着にとどまらず、被爆石材を分解することにも挑戦しているそうで、鉱物にも詳しくなり、被爆石材の表面に関する疑問などを広島大学の先生にまで聞きに行くという研究熱心さを披露した平野さん。

温かい拍手とともに解説が終わりました。

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