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『ヒロ子の日記 〜原爆ドーム保存秘話〜』上映とトークショー (2022/12/4)

2022年12月4日(日)13:30から、広島おりづるタワー10階エソール広島にて自主映画『ヒロ子の日記 原爆ドーム保存秘話』が上映されました。

原子爆弾の恐ろしさを後世に伝え続ける原爆ドーム(旧広島県産業奨励館、広島市中区)。今では世界遺産に登録されており、多くの観光客が訪れ平和について思いを馳せる場所ですが、戦後その存続が危ぶまれた時期がありました。「原爆を思い出す」。被爆により傷付き、癒えない傷を抱えながらも生きる人々から溢れる悲痛な声。その中で広島市が撤去ではなく保存へ舵を切った背景には、1人の少女の日記がありました。その少女、僅か16歳で逝った楮山(かじやま)ヒロ子さんにスポットを当てた、ドキュメンタリーとオリジナルドラマを融合させた本作品。1章「原爆ドームのあゆみ」、2章「伝えたいこと」、3章「日記に書かれていたこと」による3部から構成されています。映像では実際のヒロ子さんの日記や詩が、さらに彼女の母親の手記も読み上げられ強い衝撃を与えました。上映時間には会場は用意されていた席が次々と埋まり、満席の状態に。原爆ドームの存在は当たり前ではないこと、いまある平和について改めて考える濃密な時間となりました。



上映後のイベント後半では、広島女学院元理事長の黒瀬真一郎さんによるトークショーが行われました。黒瀬さんは楮山ヒロ子さんの日記を読み、原爆ドーム保存への働きかけを行った河本一郎さんと親交が深かった方の1人。河本さんは働く傍ら、「広島折鶴の会」の世話人を務め、「原爆の子の像」建設や原爆ドーム保存運動、被爆者の世話など多岐に渡る平和活動に献身的に尽力されました。原爆ドームの話から河本さんについての話となった際には、黒瀬さんの言葉の端々に河本さんへの敬意が伺えました。また、原爆の子の像のモチーフとなった佐々木禎子さんは多くの方に知られている一方で、楮山ヒロ子さんはあまり知られていないことに言及され、本作品のような作品がより多くの方々に届くよう努力したいとも語りました。



最後に、ウクライナ・原発について触れ、原爆を使用しないことは勿論のこと戦争はあってはならないと切実に訴えました。そして、「賢さとはなにか改めて考えたい」というメッセージにより会場は鳴り止まない拍手に包まれました。





 
 
 

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